放課後等デイサービスで子供が来所した際の確認事項

放課後等デイサービスで子供が来所した際の確認事項

放課後等デイサービスで子供が来所した際には、笑顔で受け入れるとともに、その日の子供の状態や様子の確認、持参している持ち物をチェックすることが重要になります。

子供の状態や様子を確認することで、体調やメンタル面の変化を理解し、その日の様子に合わせた内容やペースで活動を行うようにします。

持ち物をチェックすることで、荷物の取り違えや忘れ物を予防することにも繋がります。

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来所時の確認事項

それぞれの事業所や活動内容により様々だとは思いますが、子供が来所した際にはどのようなことを基本的に確認すればよいのかをまとめてみました。
確認した内容はチェックしただけで終わりではなく、当日の職員にも伝え情報共有することが重要になります。

子供の状態の引継ぎと確認と情報共有

保護者が送ってきた場合には保護者から当日の様子や健康状態などを確認し、学校からの送迎の際には学校の先生に学校での出来事や様子などの引継ぎを受け、放課後等デイサービスの事業所に到着後、その日の関連する職員やスタッフに情報を引き継いで共有しましょう。

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パニックやストレスの有無

パニックなどある子供の場合には学校や自宅でパニックが有ったかや、ストレスを感じているかなどを確認します。ストレスやイライラがたまっている場合には、放課後等デイサービスの活動中に爆発することもあるので要注意です。

他害行為や自傷行為の有無

他害行為や自傷行為が有る子も同様で、ストレスや不安などを感じる事があったかどうかを確認します。

イライラしていたり気持ちが不安定な場合には、クールダウンする方法を提供したり、別室で活動をしてもらうなどの対処が必要になります。

他害行為がある子供の場合は、職員や他の子供にも手だして怪我をさせてしまうということもあるので、特に職員間での情報共有が必要になります。

食事や給食の量

偏食や食事へのこだわりがある子供の場合には、給食を食べることができたのかや、食べた際にはどれくらいの量を食べたかを確認します。給食をまったく食べずに来た場合には、空腹で体調が悪くなったり、お腹が減ったことからイライラして怒ったりパニックに繋がる事もあります。

給食を食べることができなかった場合には、あらかじめ保護者から受け取っておいた軽食を提供したり、おやつを好きなものにする、おやつの量を増やすなど対応します。

空腹で来所時から気持ちが不安定になっている場合には、活動の流れを変更し、最初におやつの時間を持ってくる事も場合によっては必要な対処になります。

トイレ等

トイレが近い子供や時間での定時排泄を行っている場合には、保護者や学校の先生から、最後のトイレは何時何分ごろに行ったかと、どの位の量が出たかを確認します。

定時排泄の場合には最後に行ったトイレの時間から逆算し、トイレに行く時間を調節します。

女の子の場合には生理の有無や量、それに伴う体調なども確認します。

癲癇発作

癲癇発作のある子供の場合には、癲癇発作の有無や、体調面などから発作の危険性や兆候があるかを確認します。

発作が有った際には何時にどのような状態の発作が見られたか、発作後の様子はどうだったか、発作時に薬を使用したか、学校では保護者に連絡が行っているかを確認します。

薬を使用している場合には、癲癇発作の薬は1日の使用量の制限や、連続使用時の時間間隔などが決まっているので重要な引継ぎ事項になります。

連絡帳や連絡ノートの確認

どの放課後等デイサービスの事業所も保護者との連絡帳や連絡ノートを使用していると思いますが、連絡帳に記載されている事項があればそれらも確認します。

保護者により連絡帳に毎回書き込んでくれる方もいれば、何も書かない方もいるとは思いますが、自宅での様子やその日の体調などをしっかり書き込んでくれる場合には、その内容を理解し放課後等デイサービスでの活動に活かしましょう。

健康チェック(バイタルチェック)

咳や鼻水が出ていたり、普段よりも元気が無く体調が悪そうに見える子がいたら体温計で熱を測ったり、脈拍などを確認して健康のチェックをしましょう。チェックをする際には子供の普段からの体温や脈拍などを事前に把握しておきましょう。

風邪など病気の熱チェックだけではなく、夏場や気温の高い日には体に熱が篭り易い特徴を持った子供もいます。熱が篭りやすい子の体温が高かった場合には、衣服を1枚脱がせたり冷房のある室内に誘導するなどの対処が必要です。

子供本人からの「頭が痛い」「調子が悪い」といった申しでがあったら、ゆっくり休んでもらったり場合によっては保護者に連絡を取ります。

そのときは熱など無くても、活動中や帰宅してから熱が出たり、場合によっては癲癇の発作などに繋がる事もあるので、子供本人からのメッセージは要注意です。

荷物や服装の確認

荷物の取り違えや忘れ物が無いように、来所時にはリュックやバッグなどの持ち物、上着、靴などを確認することも重要です。

荷物に名前が書いてあるか、何を何個持ってきたか、何色の服を着ていたか、靴はどれだったかを確認しておくようにしましょう。名前が書かれていない場合には間違えないように特に注意をしたり、剥がせるテープなどに名前を書いて貼っておくなどの処置をとりましょう。

学校からの利用時は学校のリュックだけでなく、シューズ入れや着替えバッグなどを持っていたり、イベントの前後や週末には荷物も増えるので特に注意が必要です。

気温が低くなる冬場になると、ジャンパーやジャケットなどのアウターを着てきたり、マフラーや手袋やニット帽などの小物が増えるので持ち物の確認が重要になります。

荷物の管理が一人では難しい子供の場合には、来所時に職員と一緒に荷物の管理をして、所定のロッカーや荷物置き場に置くまでを確認してあげましょう。

トイレ

トイレの近い子はトイレに行きたいかを確認し、定時排泄を行う子供の場合にはトイレに誘導をしましょう。

自宅へのお迎えも子供の人数やルートなどにより1時間以上かかる場合もあり、子供も長時間トイレを我慢しているときがあります。

紙パンツやオムツを使用している子供の場合には、漏れてしまっていないかも確認してあげましょう。

夏場は水分の摂取

夏場はこまめに水分を摂取することが熱中症対策に有効です。

送迎中などで(送迎中に飲ませる余裕があれば飲ませたほうが良いですが)子供がしばらく水分と取っていないと感じたら、来所した際には水筒の飲み物を飲んでもらいましょう。

まとめ

おおまかでは有りますが、子供が放課後等デイサービスに来所した際の確認事項をまとめてみました。

子供の体調や気持ちの浮き沈みはその日によって様々で、学校や自宅で起きたことを放課後等デイサービスまで引きずってくるということも多々有ります。

来所した際の子供の状況の確認と把握は放課後等デイサービスの活動を円滑にするためにも必要になります。そのためにも、それぞれの職員が確認した内容を職員全員で共有し、その日の活動に活かすことが重要になります。