放課後等デイサービスで子供が帰る前の確認事項

放課後等デイサービスで子供が帰る前の確認事項

放課後等デイサービスでの活動終了後、送迎出発や保護者への引渡しの際は、職員も子供も慌しく子供の様子や荷物の確認などがつい疎かになってしまう事があります。

放課後等デイサービスでの活動はしっかり行えても、最後で引継ぎや連絡ミス、忘れ物や荷物の取り違えなどがあっては残念な結果になってしまいますし、保護者からのクレームにもつながりかねません。

では、放課後等デイサービスで子供が帰宅する前には、どのようなことの注意や確認をすればよいかまとめてみました。

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帰る前の確認事項

子供が帰る前に必要な確認事項は、大きく分けて子供の荷物の管理、子供の状態の確認と引継ぎ、送迎の確認になります。

忘れ物の確認

送迎に出発する前や迎えに来た保護者に子供を引き渡す前には、忘れ物が無いかを確認しましょう。

忘れ物は子供の荷物置き場だけでなく、予想外な場所に物が置いてあったりするので、活動で使った場所全体を確認するようにしましょう。

多いのがトイレや更衣室に着替えを忘れる、キッチンにコップ・水筒・お箸やスプーンなどの食器類を忘れる、洗面台に歯ブラシを忘れる、事務所に連絡帳や書類を忘れるなどです。

杖やクラッチなど補装具や、固定帯やベルトなどを利用している場合、それらを置いたり取り外したまま、つい忘れてしまうこともあります。

雨の日は傘やカッパなどの雨具も忘れやすくなります。特に来所時には雨が降っていても帰宅時には止んでいた時など忘れやすくなります。

荷物の管理や片づけが難しい子供の場合、リュックの中身を出してそのままにしてしまったり、自分のハンカチやハンドタオルをどこかに投げてしまうということもあるので、子供の特徴や特性も理解して荷物の管理をすると忘れ物を防ぐことに繋がります。

基本的に荷物の確認は子供任せにするのではなく、子供本人が「大丈夫」と答えても、最後は職員の確認が必要です。

下駄箱や靴の確認

下駄箱や玄関にも靴を忘れていないかを確認しましょう。

車椅子で来た子が室内で靴を脱いでリラックスして過ごす場合などは、玄関への靴の置き忘れが発生しがちです。

帰る際に子供が不機嫌になり、職員に抱きかかえられて車に乗り込んだ際は、靴を下駄箱に置いたままになることがあるので気をつけましょう。

靴に関しては似たようなサイズや色の靴と履き間違えて帰ってしまうことも多いので、必ず子供が靴を履く前や履いた後には本人の物かどうか名前などを確認しましょう。

車椅子の付属品などの確認

車椅子やバギーで来所した子供が帰る際に、車椅子の付属品を忘れてしまうことも有ります。多いのが車椅子のテーブルや体を支えるクッション、ひざ掛けなどです。

トイレ介助や車椅子からベッドなどに移動する際に、テーブルやクッションなどの付属品を取り外し、そのまま付け忘れてしまい忘れ物になることが有りがちです。

車椅子のテーブルのような大きなものでも、意外と気がつかずに置き忘れてしまうので必ず確認するようにしましょう。

トイレの確認

トイレが近い子や定時排泄を行っている子供の場合、帰りの送迎前にトイレに誘導しましょう。

送迎もルートや利用者の人数などによって、1時間以上子供が送迎車両に乗っていることもあると思います。事故や天候などにより道が渋滞することもあるので、送迎に行くスタッフともにトイレに行っておきましょう。

子供の状態の確認

帰る前には子供の様子や、目に見えた怪我などが無いかを目視で確認しましょう。
特に活動中に怪我をしてしまった場合や、体調不良になった場合には帰る際にも状態を確認し、保護者に引き継ぐようにします。

活動中に転んだりした場合、そのときは何でも無くても、時間が経つと腫れたり赤くなったりすることもあります。

自宅に帰った際に知らない怪我が有ると保護者も、放課後等デイサービスの活動中に何かあったのではと心配になります。保護者や子供本人を不安にさせないためにも、必ず帰り際にも確認し、可能であれば送迎時に保護者とともに確認するようにしましょう。

体調だけでなく、衣服の乱れや汚れ、口元や鼻周りの汚れ、指先の汚れなども確認し、できる限りきれいにして帰してあげましょう。

トイレ後のシャツや衣類、おやつ後の口周りの汚れ、お散歩や公園活動での衣服や靴の汚れ、お絵かきや創作活動での指先の汚れなどは放課後等デイサービスでの活動中にありがちな事です。

子供の支援という目線からも、本人が自分できれいにする事ができなくても、職員が必ずフォローしてあげるようにしましょう。

保護者への引継ぎ内容の確認

保護者へ連絡する事項や引き継ぐ内容がある場合には、その子を担当した職員や状況をよく知る職員から確認して引き継ぐようにしましょう。

引き継ぐ内容はその日の活動の状態や子供の特性にもよると思いますが、活動の内容、体調、おやつを食べた量、排尿や排便の有無、発作の有無、パニックや自傷行為、気持ちの安定度など必要に応じて保護者へ話しましょう。

気持ちに浮き沈みが有ったり、パニックなどの特性がある子供の場合、放課後等デイサービスで有った事を自宅まで引きずってしまい、家に帰ってから大暴れするなどということもあるので、特記事項や気になった、不安やストレスを感じた心当たりなどが有れば保護者に伝えましょう。

送迎の確認

送迎車両が複数出る場合には、それぞれの子供がどの車に乗るかを確認しましょう。

保護者がお迎えに来る子供の場合には、何時ぐらいに来るのかも確認し、子供が不安にならないように伝えることも重要です。

時折イレギュラーな事として、普段は送迎車でお送りする子が、家庭の事情で保護者が迎えに着たりすることも有ります。

このような場合には事前保護者から連絡が来ていると思うので、スタッフ間で共有するとともに、子供本人にも普段の送迎とは違い何時ごろに保護者が迎えに来るのかを教えてあげましょう。

送迎先やルートの確認

送迎に向かう際には、お送りする子供の人数や場所、ルート順などを確認しましょう。

特に送迎に慣れていない職員や地理に明るくない場所に向かう際には、出発前に確認をしたり、カーナビに地点登録などの事前準備が重要です。

いざ送迎に向かってみたものの、途中で道に迷ったりしてしまうと、元の場所に戻れなくなったり、子供を乗せているというプレッシャーから運転手がパニック状態になってしまうこともあります。

また、時間を大幅にロスするばかりか、保護者にも迷惑がかかってしまうので、送迎時にはルートと送迎順の確認を必ず行いましょう。

送迎時に必要なものの確認

送迎時に必要なものが送迎車に乗っているかの確認も重要です。

送迎時に確認する送迎表やルート表、保護者に配る配布物、救急箱や筆記用具類など送迎車に備え付けて置く道具は事前にチェックをしておきましょう。

また、車を使う前には必ず行っているとは思いますが、ガソリンの残量が十分かを確認し、必要であれば送迎が終わった際に給油ができるように現金などを用意しましょう。

なお、送迎の際に有ると便利な道具については以下のページでまとめています。

関連ページ
放課後等デイサービスの送迎車に必要な物や有ると便利な道具 | 放課後等デイサービスのノウハウメモ

まとめ

簡単ではありますが、放課後等デイサービスで子供が帰る前の確認事項をまとめてみました。

活動がしっかりできていても、最後に子供の体調確認の忘れや、忘れ物などがあっては元も子もありません。

それぞれの事業所により確認する内容は様々だとは思いますが、抜けの無いようにチェックリストを作ったり、複数人で確認するなど、確認漏れが無いように対応することが重要になります。